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Echigo-Tsumari Art Triennale 2015 Art Tour Report No.1 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015 リポート No.1
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015 リポート No.1
Echigo-Tsumari Art Triennale 2015 Art Tour Report
 
今年の大地の芸術祭もいよいよ終盤に入りました。
まだこれから、という方も多いはず。
300を超える作品の中からギャラリースタッフの厳選したお薦め作品を新旧とりまぜて
アートの視点から解説します。完成に至るまでのアーティストや製作スタッフの活動についてもご紹介します。
 
It is already the second half of the Triennale period this year.
Among more than 300 works in view, our gallery will be introducing those we would like to especially recommend. 
::::
 
作品リポート1
Art Report 1: 

作家名Artist: シルパ・グプタ Shilpa Gupta
作品タイトル:忘れられた道 Forgotten Roads
作品番号Work: T327
場所 Location: 十日町水沢
制作年 Year: 2015
 
シルパ・グプタは1976年生まれ、インドのムンバイを基点に活動をしている。近年国際的な注目を集めており、インドを代表する作家です。今年は大地の芸術祭の他にインド代表としてベネチアビエンナーレのインド・パキスタン館に作品を出品しています。

Born in 1976, the artists lives and works in Mumbai, India.  Recently her works are gaining prominent attention in the art world Beside Echigo-Tsumari, she is exhibiting in India-Pakistan Pavilion in Venice Biennale.
 
作品はオン・サイト(現場)とオフ・サイト(現場でない所)の展示に分かれています。オン・サイトは国道117を見下ろす、使われていない道に設置されています。使われてない道ですので普段は草が生い茂っていて昔のガードレールの跡を見ることも出来ます。
作家は実際に使われなくなったアスファルトを掘り返した塊が大きな物体集まって象徴的に道を通せんぼしているような、どこまでもそれ自体で転がってゆきそうな物体を作っています。

The work is consisted of two separate works (one called onsite piece, and the other called offsite piece). The onsite piece is located on the “forgotten road” looking over the present national route 117.  As the street is no longer being used, plants are growing wildly and we are able to discover remains of guard rails.  The work is a mass of asphalt taken off from actual road construction, blocking our way sitting in the center of the forgotten road.

 
オン・サイト作品 左に国道を見下ろす。
Onsite work, looking over the national route 117
 
 
キナーレにあるオフ・サイト展示
Offsite work located in Kinare, Satoyama Museum of Contemporary Art
 
一方、キナーレにある展示では何か所もの「忘れられた道」の写真の入ったポストカードがテーブルの上に山のように積まれています。良く見てみるとポストカードには道の写真と緯度経度の情報、集落などの情報が記載されています。作家はそれまでのリサーチの結果得た「忘れられた道」の情報をポストカードにして、来訪者に持ち帰ってもらうことで、忘れられる道の記憶が広がってゆきます。
 
On the other hand, at the installation at the offsite space in Kinare, the artist piled up postcards with photos of different forgotten roads and its latitude / longitude.  By letting the audience take back the postcards, memory of forgotten roads may be shared with the numerous people.

 
2014年視察時の作家
 
2014年に作家は視察を行いました。まだ設置場所もテーマも決めず、3日かけて車を走らせていました。山を昇り下りしてトンネルをくぐり、橋を渡り、作家は母国とは全く異なる風景に大きな関心を持ちました。山間に小さな集落を見つけるとどうやってあの集落まで行くのだろう。車がない時代はどうやって奥地の田んぼに行ったり日々暮らしていたのだろうと盛んに質問を受けた記憶があります。

In 2014, the artist has visited the in her site visit. There was no confirmed theme or actual site to install the piece at that time.  Going up and down the mountains, passing tunnels and crossing bridges, the artist was interested in the scenery very different from her country.  When discovering a small community in mountains, the artist was interested to know how roads are connected to the communities, and how people went to their rice fields in the mountains to make their daily livings in the old days when there were no cars like today.
 
 
作品制作へ向けてのリサーチ資料
上:十日町から薬師峠の旧道とそれに寄り添う山間の集落。
下:トンネルが出来ることでかつての道は忘れられてゆく。
Research material: small roads in the mountains (above) and newly constructed tunnels. (below)
 
作品が今の形の物として実現するまで、作家は様々なアートのプランを検討しました。そのために現在の道と人々のかつての足取りをたどり越後妻有の国道に沿った数重もの道をについてリサーチをしています。これがオフ・サイト展示のポストカードの基礎となっています。
かつては川に沿って曲がりくねった道があり、車が通る数百年もの間、人々は山間の道を通っていたはずです。山深い場所であっても多くの集落がこの道に寄り添うようにしてありました。1970年代末から盛んにトンネルや橋の整備が始まり、近年も山が切り開かれ、効率的に場所から場所へ移動するまっすぐな道が盛んに作られています。人々の暮らしも急速に変わってゆきます。
 
Before the concrete idea for the art piece was submitted, the artist has thought about many different ideas.  In the process, she has made a research of numerous roads and passage near the main streets today.  This became the basis of the postcards found at the offsite. 
In the old days, people were walking small passage in the mountains and along the river for hundreds of years.  Small communities were located along this passage.  Since the end of 1970’s tunnel and bridge construction started rapidly to change people’s life in the mountains.  We are even able to find today a large number of construction works in the region to connect different places efficiently and straightly based on the idea invented after modernism.
 
 
松代の「忘れられた道」。隣にまっすぐな道の新しい橋が出来ることにより古い橋は撤去されている。
Forgotten road in Matsudai area.  By the construction of straight road and new bridge the old bridge is being taken away.
 
現在でもトンネルや橋の横には必ずと言っていいほど旧道が残されています。シルパ・グプタの今回の作品を見た後に、他の作品を見て回りながら、地域の道をよく観察してください。「失われた道」をあちらこちらに発見できるでしょう。人と道の関係の歴史、近代以降の距離感の変化などを通して失われていくものは道だけでないことにも気づかされます。作品をきっかけとして、地域を見る視点が変わってくるかもしれません。

There still exists old roads beside all the new tunnels and bridges.  After seeing Silpa Gupta’s work, please look carefully when you drive through the region, We are able to see many “forgotten roads”. Considering the relationship between people’s life and roads, or understanding of distance from one place to another, we are able to realize that we are not merely forgetting the roads, but may be forgetting and losing something other as well.  Through the artwork, our understanding and vision toward the region may change.
 
作品の横にサインが立っており、そこにはこのプロジェクトの長い正式な名称として次のように書いてある。「数年前、この道に沿った場所で田んぼをやっていたお年寄りに出会った。当時、既に彼は7080歳になっていたであろうか。彼が亡くなってしまったら(もう亡くなってしまったかもしれない)この道は忘れ去られた道になってしまうのであろう。」

On the sign next to the work, we are able to find a long official title of the work which writes “Several years ago, I remember that there was an old farmer who had his rice field along this old road. He was already age 70 or 80, If he passes away (or already did?) no one would remember of this road.”
 
(レポート 近藤俊郎, reported by Toshio Kondo, Art Front Gallery)

※シルパ・グプタは、金沢21世紀美術館でこれから始まる企画展「誰が世界を翻訳するのか」に参加予定。この展覧会には、アートフロントギャラリー関連作家のアルフレド&イザベル・アキリザンも参加致します。

金沢21世紀美術館 「誰が世界を翻訳するのか」 2015年9月19日〜12月13日
詳しくはこちらをご覧ください。


大地の芸術祭のパスポートは東京事務局、代官山のアートフロントギャラリーでも販売しております。ガイドブックと合わせ出発前に手に入れて事前に計画を練って行かれると効率よく廻れます。
 
Triennale passport and guidebooks are also available in our gallery at Daikanyama, Tokyo.  Start planning your trip before getting there in Echingo-Tsumari.
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大巻伸嗣個展

310日(日)まで                       

 

現在、代官山のアートフロントギャラリーでは大巻伸嗣個展「constellation - traces in memories -」が310日(日)まで開催しています。


大巻伸嗣 : constellation - traces in memories
会期: 222() - 310() 
時間: 11:00 19:00、月曜休廊
会場: アートフロントギャラリー (代官山)
展覧会に関する詳しい情報は、こちら
をご覧ください。

 

本展では、ギャラリースペースに仮設壁で3つのスペースに分け、それぞれの作品に合わせた空間での展示をご覧いただけます。

 

 

先月よりスタートしたこちらの個展は残り数日の開催となりますので、ぜひ会期中にお越しください。

ギャラリーではアーティストファイルの他に、これまでの展覧会及び作家に関する資料もご用意しています。

また、アーティストファイルよりヒカリエでの展示風景の様子をご覧いただけます。ヒカリエでの展覧会を見逃した方はファイルをお手にとってご覧ください。

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大巻 伸嗣

レセプション&アーティストトーク                     

 

アートフロントギャラリーでは、渋谷ヒカリエおよびアートフロントギャラリーの2会場にて、大巻伸嗣個展を開催致します。

現在、個展「More Light」が渋谷ヒカリエにて26()よりスタートしました。

Echoes - Crystallization 2013年 ウレタン塗装したFRPに美濃和紙、修正ペン、水晶粉、雲母   各 H150 × φ1500mm (More Light」展での展示

 

大巻伸嗣 - More Light
会期: 26() 17:00 - 218() 
時間: 11:00 20:00、会期中無休
会場: 渋谷ヒカリエ
8F CUBE 

展覧会についての詳細はこちらをご覧ください。

 

ヒカリエでの初日のオープニングレセプションでは、18時半より大きな拍手とともにアーティストトークが始まり、作家の生立ち、作品「Echoes」シリーズへと発展するまでの経緯や作品に込められた思いなど語っていただきました。

天気予報では雪とのことでしたが、幸いにも小雨程度になり、アーティストトークには多くの方々がご参加くださいました。1時間ほどのトーク後には、作家に作品や本展についての詳しいお話を聞いている方々や、作家とともに写真を撮っている方々の様子が見られ、大変賑やかなレセプションとなりました。

 

 

More Light」展、アーティストトークでの様子

 

 

More Light」展、エントランスの展示風景

 

大巻さんは「Echoes - Crystallization」と「Echoes - Infinity」という2つのシリーズを展開していますが、1つのシリーズ(本展では「Echoes - Crystallization」)を中心に構成された展覧会は久しく、その機会をもらえたことが嬉しいと語っていただきました。

渋谷ヒカリエでの展覧会は、約2週間の短い期間となっていますので、ぜひ会期中にお越しください。

 

代官山に位置するアートフロントギャラリーでの展覧会は222日(金)より開催致します。

異なる作品を展示するアートフロントギャラリーでの個展もご期待ください。


大巻伸嗣 : constellation - traces in memories
会期: 222() - 310(
時間: 11:00 19:00、月曜休廊
会場: アートフロントギャラリー (代官山)
一部インスタレーションは32日までの展示となります

展覧会についての詳細はこちらをご覧ください。

 


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鴻崎 正武
展示風景 個展は12/25()まで                                  

現在、アートフロントギャラリーでは、鴻崎正武個展「TOUGEN」を開催しています。

 

TOUGEN NO.65」(部分、屏風)、パネルに麻紙、岩絵具、アクリル、箔、ジェッソ、 1620 x 3242mm 2012

 

鴻崎 正武 - TOUGEN
会期: 127() -1225() 
時間: 11:0019:00 無休
会場: アートフロントギャラリー

展覧会に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。

本展の作品は屏風作品(上の画像)のほか、じっくりと作品の世界を楽しめるような作品を多く展示しています。

 

TOUGEN」展、展示風景

 

TOUGEN」展、展示風景

 

「桃源」をテーマとした「TOUGEN」シリーズでは、複数の動物が交じり合った奇怪な生き物、植物を連想させる人間、東北の玩具など、様々なモチーフが作品に登場します。

伝統的な手法・構図を持ちながらも、斬新なモチーフが描かれている作品。ぜひ実物を観にお越しください。

 

現在、アートフロントギャラリーより徒歩5分の場所に位置した蔦屋書店2号館2階のカフェスペース「Anjin」にて、鴻崎正武、船田玉樹、桝本佳子の特別展示「Front Line of Japanese Contemporary Art」を開催中です。

また、こちらのカフェスペースには鴻崎さんの大型作品が常設展示もされています。

Anjinをご利用の際は、こちらも合わせてご覧ください。

 

Front Line of Japanese Contemporary Art
会期:1218日(火) 〜116日(水)まで
会場:蔦屋書店2号館2階 Anjin
時間:9時〜26時 無休

詳しくはこちらをご覧ください。

 

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<渋谷ヒカリエ・クリスマスアートフェアのお知らせ>
渋谷ヒカリエの初めてのクリスマスです。 冬の贈り物を探しにいらしてください。
100人の作家の作品が集まる楽しいフェア。出品作家たちも、ちらほらと会場にいる予定です。


ヒカリエ クリスマス アートフェア 2012
会期:20121221日(金) - 1224日(月)
時間:11:0020:0021日は13:00より、24 日は18:00まで)
会場: 渋谷ヒカリエ 8/ Court /東京
主催:渋谷ヒカリエ + アートフロントギャラリー


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鴻崎 正武

ディテールから見える世界                             

 

この度、アートフロントギャラリーでは鴻崎正武個展「TOUGEN」を開催致します。

鴻崎 正武 - TOUGEN
会期: 127() -1225() 
時間: 11:0019:00 1217() のみ休廊
会場: アートフロントギャラリー
オープニングレセプション: 127日(金)18:0020:00 

この展覧会の詳細は、こちらをご覧ください。
鴻崎正武の過去の作品、プロフィールについてはこちらをご覧ください。

オープニングには作家も在廊致します。

TOUGEN」をテーマに理想郷を描く鴻崎正武。

今回は作品「TOUGEN No.71」を例にして、シリーズ作品「TOUGEN」に描かれているディテールについてご紹介します。

鴻崎の作品の特徴は、前面に広がる様々な具象イメージにあります。そして「TOUGEN」の面白さは、古典的な構図と現代的なモチーフのアンバランスなバランスにあるようです。

鴻崎が描く異形な動物や楽器、機械など全体画像では見えにくい様々なモチーフを細部画像とともにご紹介します。


 

TOUGEN No.71」パネル、麻紙、岩絵具、アクリル、箔 2012


古典的な構図、渋みのある和風な色彩、描写で描かれています。

一見すると仏教画や南蛮絵図を描いているようにも見えます。

 

左上の細部を見ると、金銀の雲の間に人工衛星が飛んでいます。

これは現代の情報社会の象徴でしょうか。確かにテレビの中は、実際には起こりえない架空の日常がくり広げられています。

金銀の箔の雲も模様も様々で、上の雲はポップな星型模様になっています。

 

作品中心に描かれているラッパのような楽器。

こちらも良く見ると、楽器は徐々に野菜の人参のように変わり、端はアスパラのようにも見えます。

 

ヒロニムス・ボッス作、「快楽の園」(部分)、1503-1504年頃

 

鴻崎が影響を受けたというヒロニムス・ボッスの「快楽の園」では、多くの楽器が表されており、ボッスの時代、中世のキリスト教社会では音楽は人を惑わすものとされていたこともあります。鴻崎の絵でも楽器は誘惑や饗宴の象徴として表されているのでしょうか。

周囲の人を音楽の想像世界に引き込んでしまうように、作品にも観る人を徐々に現実世界から理想郷の世界へと惑わせてしまう魅力が感じられます。

 

 

また今回の展覧会で注目していただきたいのが、地域性のあるモチーフです。

 

TOUGEN No.73(詳細)、パネル、麻紙、岩絵具、アクリル、箔 2012

 

鴻崎は福島県出身で、山形に位置する東北芸術工科大学にて教鞭をとっています。絵画も地域に根差した独自の表現が可能なのではないかと考え、「東北画は可能か?」という展覧会シリーズを東北に関わりのある作家達と展開しています。その為、東北地方に根付いたモチーフが作品に登場しています。

赤べこは福島県会津地方の郷土玩具であり、お稲荷さんのお面は秋田県のものを選んで描いています。東北唯一の人形玩具であるこけしは、垂れ目が特徴の山形県の肘折こけしの他に、福島県の川俣市のものや、青森県など東北地方に存在する様々なこけしを登場させています。

 

  

左右ともに「TOUGEN No.65(詳細)、パネル、麻紙、岩絵具、アクリル、箔 2012

 

この地域性のモチーフについて、作家はこのように語っています。

「ロシアのマトリョーシカのように、東北ならではのローカルで文化的なモチーフを作品の中に描きたいと思いました。民芸品は子供の時から慣れ親しんでいるもので馴染み深く、作品の世界に入り込むイメージがありました。」

 

ぜひ展覧会にお越しの際は、細部の様々なモチーフを見つけながら作品をご覧ください。

それぞれの「TOUGEN」が見せる、それぞれの世界や物語をお楽しみいただけると思います。

 

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船田 玉樹  

展覧会展示風景                               

 

現在、代官山ヒルサイドフォーラムにて船田玉樹「創造の森へ」展を開催しています。

船田玉樹展 - 創造の森へ
会期:20121121()129(日)
時間:11:0019:00 ※月曜休館
会場: ヒルサイドフォーラム
150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF
入場料: 500
主催: アートフロントギャラリー

展覧会に関する詳しい情報はこちらご覧ください。

 

「花の夕」、紙本彩色四曲一隻屏風、1938 

ヒルサイドテラスで始まったばかりの船田玉樹展。

まず中庭奥の正面にある「花の夕」にひきつけられます。

戦前の作品とは到底思えない鮮やかな色。隣の「松」と共に、清新な空気を感じさせます。

美術館でも展示されていますが、ガラス越しではない生の感触を味わってほしいです。

 

   

「白梅」、紙本金地彩色二曲一隻屏風 (入り口、詳細画像)

展覧会入り口にかけられた半双の屏風。

詳細写真でもわかるように、金箔を貼った上に墨や胡粉で梅の木を描き、さらに細かく切った金箔を貼るという手の込んだ手法で制作されています。

 

切り刻むといえば、一度完成した作品を自分で切り刻んだ小品群もあります。

全ては色や構図といった「絵の道」の研究のためにこのような形になったようです。極めるにはあらゆる犠牲を惜しまない船田玉樹。生前に使っていた道具のインスタレーションもご覧いただけます。

 

練馬区立美術館では出品されずに、今回の展覧会にあわせて広島のアトリエからお借りしてきた作品も含め、大小合わせて70点余りの作品をご覧いただけます。

是非会期中にお越し下さい。


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大岩オスカール

レセプション&アーティストトークの様子                                                                             

現在、アートフロントギャラリーでは、渋谷ヒカリエおよびアートフロントギャラリーの2会場にて、大岩オスカール個展「Traveling Light」を開催しています。

 

「北千住」、 キャンバスに油彩、 227 x 444cm2010

 

大岩オスカール - Traveling Light

・渋谷ヒカリエ 8 CUBE (企画展会場)
会期: 1114() -1126() 
時間: 11:0020:00、無休
ヒカリエでの展覧会に関する情報はこちらをご覧ください。

・アートフロントギャラリー
会期: 1116()-122()
時間: 11:0019:00 月曜休廊
展覧会に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。

 

ヒカリエでの初日のオープニングレセプションでは、作家によるこれまでの作品を振り返ったアーティストトークを開催しました。

18時半よりスタートした約1時間のトークに100名ほどの多くの方々がご参加くださいました。トーク後には、作家と個別に話をしたり、展示を自由に見て歩く様子など見られ、とても賑やかなレセプションとなりました。

 

Traveling Light」展、アーティストトークでの様子

 

Traveling Light」展、ヒカリエでの展示風景

 

渋谷ヒカリエでの展覧会は、残すところ1週間を切っていますので是非この連休に足をお運び下さい。

アートフロントギャラリーでの展覧会は122日(日)まで開催しています。

また、各会場にて大岩オスカールの作品集「大岩オスカール グローバリゼーションの絵画」及び「えあそびノート(ぬりえ+クイズ)」の販売も行っております。

 

都内では、東京都現代美術館以降の約4年振りとなる個展です。

この機会に大岩オスカールの新作・近作を是非ご覧下さい。

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椛田ちひろ

インタビューと技法の変遷                                  

 

現在アートフロントギャラリーでは、椛田ちひろ「世界は鏡を通過する」展を開催しています。

 

今年の椛田ちひろの個展では、表面をボールペンで黒く塗りつぶした作品とガラスと樹脂を用いた作品の他、反射するテープを壁とスペース全体に取り付けられた大掛かりなインスタレーションなど多様な素材を駆使した展示展開をご覧いただけます。

 

椛田ちひろ - 世界は鏡を通過する

会期: 1026(金) 〜 1111(日)

時間:11:0019:00 (月休)

会場アートフロントギャラリー

展覧会に関する詳しい情報はこちらをご覧ください

椛田ちひろの過去の作品、プロフィールについてはこちらをご覧ください

 

アートフロントギャラリーでは2010年の姉妹展以降、20112012年と椛田ちひろの個展を開催しています。

今回は、当ギャラリーでの個展を振り返りながら、毎年新たな取り組みを見せる椛田さんの作風を振り返ってみます。

また今回の展覧会については、作家にお話をお聞きしたインタビューと合わせてご覧ください。

 

 

姉妹展 「箱庭と黒い森:Simulacra and Blind Illusion (アートフロントギャラリー、2010)


 

箱庭と黒い森:Simulacra and Blind Illusion展、展示風景()

「シュワルツシルトへの回答」、インクジェット紙に油性ボールペン、2010年(右)

 

2010年の椛田有理との姉妹展「箱庭と黒い森:Simulacra and Blind Illusion」では、キャンバスに油彩、紙にボールペン、それからボールペンを使った作品が主でした。

ボールペン作品は、重ねられた線が織りなす黒く深い森のような印象の作品で、線を重ね黒い光沢がある強度を感じさせました。

 

 

グループ展 「MOTアニュアル 」 (東京都現代美術館、2011)

 

「星がうるさくて眠れない」、テトロンに油性ボールペン、2011年 (photo by  Ryota Atarashi)

 

MOTではボールペンを使った大掛かりなインスタレーションに加え、布や鏡が新素材として登場しました。

ボールペンを使い、何か見えないものを模索するように素材を引っかいて製作する手法は一貫しながら、平面作品だけでなく、大きなインスタレーションの展開が見られるようになりました。そこには作品の外にある空間や人に関わり始めている作家の姿勢の変化が感じ取れる展示でした。

 

 

個展 「成層圏 Stratophere xol.1 椛田ちひろ「私」のゆくえ」 (ギャラリーαM、2011)

 

Anonymous」、鏡に樹脂、2011

 

ここでの個展では、初めて鏡に樹脂を垂らした作品を発表しました。

作家の作品集「yearbook」には、掲載されていますが、会期数日で撤去された為ご覧になった方は少ないかも知れません。

 

 

個展 「目をあけたまま閉じる」 (アートフロントギャラリー、2011)

 

αMでの透明樹脂の鏡作品を技術的に完成。「yearbook」の表紙にも使われています。

 

「目をあけたまま閉じる」 鏡・樹脂、2011

 

この展覧会では、黒い水を大きなボウルに張った作品が出展されています。これが今回の黒い樹脂の作品につながっていくことになります。

 

目をあけたまま閉じる展、展示風景

 

 

グループ展 「あざみ野コンテンポラリー vol.2 (横浜市民ギャラリー、2012)


「あざみ野コンテンポラリー vol.2」は、黒く塗りつぶしたボールペン作品と天井から吊られた鏡の組み合わせでした。この展示は黒の作品の発展系といえます。

 

あざみ野コンテンポラリー vol.2展、展示風景

 

 

個展 「世界は鏡を通過する」 (アートフロントギャラリー、2012)


今回で2度目となる本展では、鏡の作品からガラスを黒くした鏡としての作品へと展開しています。

 

「鏡は横にひび割れぬ」、ガラス・樹脂

 

黒は見る側や周りのものをよく映しこむ色として、去年の展覧会でも椛田作品に登場していました。

 

− 何故鏡を黒で表現するのでしょうか?

「黒は有の色です。掴めないけれど、そこに何かがある。そういう色です。絵を見る人の想像力を掻き立てる、最高の色だと思います。」

 

− 何故鏡など人が映りこむということに着目しているのですか?

「いえ。ボールペンの作品も鏡だったのです。ボールペンで紙を塗りつぶすと、塗りつぶされた部分が光を反射します。16歳で初めて画面をボールペンの線で埋めた時、画面はまるで金属のように鈍く光っていました。ルーツをたどれば、これが鏡作品のきっかけということになるでしょうか。

鏡というのは、光の反射によって対象を映しだします。そして、ボールペンの黒インクは金属を多く含むため鏡と同じ反射の効果が得られます。線の状態ではわかりにくいですが、描画面が過剰になると、描いている自分自身や観客を映しだすようになります。

 人間は光によってものを見ますから、光を全反射する鏡は視覚を広げる便利な道具にもなるのと同時に既知の世界を歪ませる恐ろしい存在でもあります。私は、絵画はそれにとても近いものだと考えます。

 

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(奥)ボールペンによって作られた鏡の作品「事象の地平線」、インクジェット紙に油性ボールペン・アクリルマウント

(手前)「すべてが漂っている放浪の海」、インクジェット紙に油性ボールペン・ミラーフィルムマウント

 

本展では黒いボールペンでぬりつぶすことによって見る側が作品に写りこみ、その表面にアクリルを貼ることによってより人や周りの風景が反射され、鏡のような効果を生み出しています。

 

体が入り込む位の適度なサイズの作品は、閉じ込められている、のぞきこむような感覚にさせます。

また、空間をうめつくすほどの大きなインスタレーションは、作品に入り込めるような、作品を体験できるような作りになっています。

 

インスタレーション 「untitled」、ミクスドメディア

 

− 大型インスタレーション作品には今回の新素材として反射するテープが使われていますね?

「はい。ボールペンの線が、絵具を触っていた指が、今回テープというさらに大きな単位で現れました。線を使って描画することではボールペンもテープも変わりはありませんが、テープは空間に張られるという部分で大きく異なります。画面の上を行き来していた線が空間に飛び出し、様々な角度で反射します。今回のインスタレーションで初めてチャレンジしました。この鏡面テープを使った空間への試みは、今後も展開させていく予定です。」

 

 

姉妹展ではボールペン作品、去年の個展では鏡、そして今年は黒いガラスと反射するテープへと表現に合わせた素材の変化がみられます。試行錯誤しながら、失敗しながらも新しい表現へと挑む椛田さん。今後のさらなる展開が楽しみです。

 

ギャラリースペースの他に別室にて、初期のめずらしいボールペン作品もご覧いただけます。

ギャラリースタッフにお声をかけていただきますとご案内致します。

展覧会も残すところ1週間を切っていますので、是非ご来場お待ちしております。

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椛田ちひろ

展覧会に向けて                            

昨年に引き続き、椛田ちひろの新作個展「世界は鏡を通過する」を開催します。

 

椛田ちひろ - 世界は鏡を通過する

会期: 1026(金) 〜 1111(日)

時間:11:0019:00 (月休)

会場: アートフロントギャラリー

レセプション: 1031 () 18:0020:00

展覧会に関する詳しい情報はこちらをご覧ください

椛田ちひろの過去の作品、プロフィールについてはこちらをご覧ください 

 

先日、本展のリーフレットに載せる画像撮影の際、ギャラリーの壁を用いてインスタレーション作品のテストを行いました。

 

始めの段階では、壁に何箇所かピンをさしてワイヤーをかけ、そこに光を反射するテープをかけることを試みました。周りの空間や光の反射がテープの表面に色々な線やパターンを見せていきます。

光るテープはテープという物質間を持たず、むしろ周囲の風景をそこに映しだす鏡のような印象です。このテープが単に壁にとめてゆくだけでなく、実際には空間の中に張り出して線のような鏡で立体空間を構成するインスタレーションになります。

 

「世界は鏡を通過する」展に際し、展覧会リーフレットには、横浜美術館の主任学芸員である木村絵里子氏が「かたちの後に残るもの」と題して寄稿して頂いた文章を載せています。

 

今回の個展では、ギャラリーの2箇所あるスペースのうちショーウィンドーのスペースにて、実際に絵の中に入って体感できる作品を展示します。

去年の展覧会「目をあけたまま閉じる」にお越しいただいた方もそうでない方も、椛田作品の新たな作品展開を本展にてご覧ください。

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内海聖史スタジオ訪問レポート

105()より開催中                                           

                              

アートフロントギャラリーにて、内海聖史 個展「方円の器」を105()より (一部の展示は1010日より) 開催致します。

 

展覧会を来週に控え、準備をおこなっている内海聖史のスタジオの様子をレポートします。 

内海聖史のスタジオでは、内海作品で様々な色が見られるように数多くの絵の具が置かれているのが印象的でした。

 

「私の場所 私たちの風景」展、MA2ギャラリーにて 2012


内海聖史 - 方円の器

会期:2012105日(金)〜1021日(日)、 一部の展示は1010日より開催

時間:11:0019:00 ※月曜休廊、ただし10月8日は開廊

会場:アートフロントギャラリー

レセプション:1012日(金) 18:0020:00

展覧会に関する詳しい情報は、ちらをご覧ください。

 


これらは今回展示する作品の詳細画像(モノクロ撮影)です。

画像でもわかるように、近くで作品を見ると表面の絵の具の質感が見えてきます。筆使いが伝わる凹凸、絵の具が垂れていたりと様々な表情が見えます。

 

   

スタジオには、絵の具を青、黄、緑などの色ごとに分けてボックスに入れていました。各ボックスには2540本ほど入っていて、ストックの絵の具は他に200本以上あるそうです。

右の画像は最近使われた絵の具のチューブ。大作の制作初期は110本弱が続けざまに無くなり、完成間近では色々な絵の具を手広く使用するため、平均的に無くなっていくとのことです。

 

 

本展では2種類の大型作品によって絵画による空間を作成する内海さん。

今回の展覧会に向けて作家はこのように語っています。

「自分の作品によってアートフロントギャラリーを再解釈する、空間によって絵画を再解釈する試みになるかと思います。絵画によって生まれた空間を体感したり考える契機になれば良いと思います。」

 

今回の個展のタイトル「方円の器」は、「水は方円の器に従う」という言葉から採り、場所に従って水のように変わる絵画を制作したい、という思いが込められています。

どのような絵画をどのように展示するのか、内海の新しい作品展開をぜひ会期中にご覧ください。

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